一 彼の群小を凌駕して 緋(ひ)の大旆(たいはい)はかち得たり
われらが胸の歓びは ここに溢れて八重潮の
かの滄溟(そうめい)に湧く如く 喉つんざいて轟くを
二 轟く歌にわれ立ちて 舞えば寄せ来る夕暮れの
流れは早し袖が浦 砕けて且つ鳴る潮の曲
聞けや山河もひれ伏して 修猷の勝利寿(ことほ)ぐを
・注:「修猷歌集」では2番の最後が「修猷のお勝利寿ぐを」となっている。(上記は学校要紀による)